7話まで視聴。
久しぶりに、ハマってます。

今月発売のアニメ誌を色々読みましたが、
ニュータイプが悠木碧さん&斎藤千和さんの対談、宮本幸裕さんインタビュー、イヌカレーさんに17の質問、の計6ページで「そうだったのか!」というお話も多くてなかなか充実していました。

対談はアフレコ現場の空気が伝わってきて面白かったです。
話がシリアスな分、休憩中は切り替えてテンションを上げているとか
第3話のアフレコの緊張感とか…
この作品って、良い意味で「声優さん」の存在を忘れてしまいます。
見ている最中は、この作品世界そのものに没頭せざるを得ない。
それくらいめちゃくちゃ面白い。
で、見終わって余韻を反芻している時に「ああ、役者の皆さんも本当に素晴らしいお芝居をしていたな…」とやっと思う。
今だから思える事ですけど、1話から3話を通しての水橋かおりさんの神っぷりと来たら。
3話のアフレコの最後に水橋さんが「お世話になりました」と言って、他の人たちが「お疲れ様でした!」と答えたというエピソードは切ないけど笑ってしまった。
現場で加藤さんですらフォローできないくらいキュゥべえが怖がられているのはもうしょうがないよね。
だって背中に口があるし…わけがわからないよ。
悠木さんのプロフィールのコメントでさらっと書いてあった
「このお話の世界は、”動物/人間/魔法少女”っていう分類でわかれているんですよ」
っていう一言が地味に気になった。

シリーズディレクター宮本さんのインタビューでは、イヌカレーさんのアイデアがかなり本編で生きている事に驚いた。
おじぎしたり、帽子をとったりすると銃が出てくるというアイデアは劇団イヌカレーさんによるものです。脚本の虚淵さんから、マスケット銃を使うというアイデアをいただいて。劇団イヌカレーさんが魔女の設定や結界の美術、そして戦闘のアイデアを出してくれていますそれらをアクションディレクターがまとめてくれるんです」
マミさんの戦闘シーン、最高に大好きです。
あれはイヌカレーさんのアイデアだったのか…
1、2、3話のマミさんの戦闘シーンを超える、
ありえない発想、ハッタリを効かせたゾクゾクする魔法少女バトルが4話以降見れていないのは少し物足りないところ。

「一方的に強いだけじゃなくて、それぞれにメリットとデメリットをもっていて、その中で駆け引きをするような戦闘が好きなんです」
分かるわ~(笑)。
だから単発銃のマミさんは魔女に負けてしまったと。

「キュゥべえの人気がもっと出るといいなと思っています」
基本的に宮本さんはやたらキュゥべえをプッシュしているような。

それからイヌカレーさんのQ&A。
これは大体公式の「魔女図鑑」とか見てもそうなんだろうなって内容。
とにかく自由に!という丸投げみたいですね。
魔女図鑑を読むと魔女たちがそれぞれ可愛くてしょうがなくなる。

これまでのインタビュー記事を読んでいると、
オリジナルにも関わらず、いやオリジナルだからこそなのか、
新房監督がほとんどストップをかけていないのが分かる。
蒼樹うめ×虚淵玄っていうだけでまとまりようがないように感じるのに、
お二人のインタビュー記事を読む限りではまったくと言っていいほど
新房監督からの要望も制限もなく感じる。
なのに出て来る作品は一目見て新房監督作品。
コンテとか結構手を入れてそうな感じはありますが…
あれだけコンスタントに毎クール作品こなしてたら、
隅々までチェックする時間的余裕も無いだろうし。
それもあって同じスタッフに任せる事が多いのかもしれないけど。
人の持っている技術や色はそのまま残しつつ自分の世界の中に取り込むっていうのはなかなか簡単に出来る事ではない。
あえて人の色を借りる事で自分一人では絶対に辿り着けないところに着地する面白さ。
やっぱり当たりハズレはあるなって印象もありますが。


このアニメって、魔法少女ものとして奇を衒ったものを作ろうとしていると言うより、
視聴者が「戦闘系魔法少女アニメ」を知っている大人である事を分かった上で魔法少女の構造から突っ込んでる。
魔法少女になった後に待ち受けているドラマを描くのではなく、主人公が魔法少女になるということそのものがドラマの主軸になっている。
「邪道」という言葉が合うかもしれない。
だから普段アニメをあまり見ない人が見ると「なんで魔法少女って少女しかなれないの?」という疑問を持つくらい。
というかそう聞かれちゃいましたよ。

少女が主人公ではあるけど、よく言われるように平成ライダー的要素もあり、
そういう意味ではすごく男臭い作品なんじゃないかと思う。
「○○っぽい」と言われる事は個人的には全然マイナスではなくて、
ありがちな設定であるかどうかよりもそれをどう見せるかで凡作にも傑作にもなるし、
逆に奇抜な脚本にしたからって面白いものが生まれるわけでもない。
まどか☆マギカに出て来る古典的な悪魔の契約のような設定とか真新しいものではないけれど、
とにかく作品を面白く魅せる、観客を惹き込む力が強い。
もちろん7話の時点ではの話ですが。

男臭いと言えば、「リリカルなのは」(無印)は、
魔法少女と見せかけて「こぶしとこぶしで分かり合う」まさに男同士の友情物語だった。
作中に出て来る一番大きなガチバトルってなのはとフェイトの戦いだったなあ。
と、ふと思い出したので書いてみた。


7話までで特に面白いのが、
キャラクターそれぞれが自分が正しいと思う選択をして行動していて、
それぞれ決して間違ってはいないのに、
それが裏目に出たり上手くいかなかったり予想外の事が起きたりして、
話数を重ねる事に追いつめられて後戻りできなくなっている事。
そしてここまでの条件をつきつけられて、まどかは一体どんな願いで魔法少女になるのか。
まどかが願いを叶えたその先には何が待っているのか?
シリアスなストーリーではあるけれど、
登場人物たちがみんな各々の信念に基づいて前を向いているから、
暗さや重たさをそこまで感じない。
まあ、7話のラストでついに振り切れちゃった子がいましたが…
「まどかの契約」という大きな爆弾が今後待ち構えているはずだ、と予想できるからこそ、
無条件で先の展開へのヒキが強くなる。
(まさかの変身しないENDも念のため心の準備はしておく…)
上手く手の平で踊らされちゃってるなあ。
逆に言えば現時点では、また大きな山がきっとある、それが面白い物に違いない、
という期待で面白く感じているに過ぎないのかもしれないけど…
最後まで見るしかないなーもう。


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悠木 碧、斎藤千和 他

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